終戦から半年、戦後の混乱も未だ色濃く残っていたであろう昭和21年2月に柏陽鋼機が創業し、今年で70周年を迎えることは弊社のHPそして若手社員のブログなどを通じてご承知の方も多いかと思います。
70周年という大きな節目を迎えるにあたり、記念事業として何がいいのかを全社員で考えてきました。
記念誌の作成、普段お世話になっている関係者の皆さんをお招きしての感謝の集い、あるいは久しぶりの社員旅行・・・などなどいろんなアイディアが出され、昨年から逐次展開中です。
だが、良く考えてみると・・・・。
どの事業も「過去を振り返ったり、感謝したり」、「おめでとう、良かったね」という雰囲気一色の感じです。
それはそれでいいのですが、何かちょっと物足りない、欠けていないだろうか。
70周年のキャッチフコピーは「THANKS & NEXT」、つまり「感謝」の気持ちに併せて「次なる未来へ」の志向との両面で一対になっているわけです。
そうか! 会社の未来・・・、それはとりもなおさず会社の長期計画を考えてみることだなとある日突然に覚醒。
かくして70周年記念事業の一つに「柏陽鋼機・長期(10年)経営計画の策定」という項目がやや無理矢理に押し込まれたという次第です。
記念事業として「公約」された以上は挫折や撤退はご法度で、これはもうやるしかありません。
あまり乗り気でもなさそうにして斜めに構えた社員の白い眼を横目で見ながら、昨年の後半から作業に着手。
途中幾たびかの試行錯誤や七転八倒をはさみながらも、このほどようやく完成してやれやれの気分です。
一年先のことでさえ確たることは掴めないのに、10年先のことを考えて一体
どうなるの・・・と、まことにごもっともな指摘であります。
突然に降って湧いたような英国のEU離脱問題、このことを一つ取っても予見し難かったことですし、経済環境に少なからぬ影響も及ぼすことは請負です。
然しながら、全社員で会社の将来に想いを馳せて、無い知恵を絞りながらも
一生懸命に考えてみる、そこに普段とは違う力学が働いて社内にある種の化学
反応を引き起こす・・、いわば狂気の中から正道を探し求めるという熱気を社内にもたらすことも時には必要ではないでしょうか。
作成した長期(10年)経営計画書は、名付けて「NEXT80」。
そのキャッチフレーズは「100周年の基礎を築く ~未来に襷(たすき)を繋ぐその一歩~」です。
まあ他人様が聞くと「何と大仰な・・・」と思われるでしょうが、当事者は
結構本気だったのです。
明日7月2日(土)は、弊社恒例の新年度に向けての「経営方針発表会」が
実施されます。
ホテルの大会議室を借り切って朝の8時から夕方の7時まで、全社員の出席のもとに過去の一年間を検証すると共に、新しく始まる次の一年の行動計画を具体的に語り合う一大イベントです。
今年で8回目となりますが、今年はその席で「NEXT80」のお披露目も行うという趣向です。
こうしたささやかな積み重ねの遥か行く先に、100周年の一里塚がいつかはきっと見えてくるだろうと信じつつ、柏陽鋼機の長く終わりの無い旅がこれからも続いていきます。